ハンドランチ試作機
諸々の試作を兼ねて小さめのハンドランチを自作しました。
重量は200gに収まれば重くてもOK、という機体です。
今回は全部品をレーザーカットしました。
(一部ミスって切り直しています)
家にあった硬いバルサから順に使ったので非常に重いです。
胴枠や側板の補強は2.5mmベニヤです。
テールはヒノキ角棒を角に入れています。
角にヒノキやベニヤが入っているとサンディングがとても楽です。バルサは削れるがヒノキやベニヤは削れない程度の力でやすると綺麗に成形できます。
この方法は少し重たいですが、綺麗で丈夫な胴体を簡単に作れるのが利点です。
ハッチの固定にはダイソーの磁石を使いました。
ハッチ側に磁石を接着し、胴体側にはナットを埋め込みました。
次は磁石やナットを埋め込む用の穴もレーザーカットしておきたいです。
少し工程が飛びましたが生地完です。
主翼は矩形部のリブを他の機体から流用し、翼端だけ新規に設計しました。スパンは1.1mくらいです。
フィルム貼りと塗装をして完成です。
主翼と尾翼はEライトを貼り、胴体はラッカーで塗装しました。(フィルム代節約のため)
この状態で180gくらいでした。
組み立てたまま運搬できて200g以内なので、近所で飛ばすには丁度いいです。
河川敷での土手ソアリング用として重宝してます。
サーマルソアリングをしたい時はショックコードで上げています。このサイズの機体ならゴム動力機用のゴムを使った簡易ショックコードで十分上がります。
ラダー面積は何度か飛ばしながら調整しました。
少し延長して思い通りの飛びになりました。
元々は1機しか作らない予定だったのですが、ある程度の数作ることになりそうなので、改良版を作ることにしました。
操縦特性はかなり良いので、あとは軽量化と薄翼化で性能向上を図ります。
スロープ遠征
60's ソアリング・クラブの秋の例会(http://fly-high.kir.jp/soar60s/g2020aki/index.htm)に参加してきました。
みなさん色々な機体を持ってきていました。
やはり他の方の機体を見るのは良い刺激になります。
サンダーバード2号はこんな形ですが普通に飛んでいました。
こちらはEMC2さんのレーンアドラー。
自作機とは思えないクオリティです。
こちらは一緒に行った3人で機体を並べた様子。
僕は新作とトラジを持っていきました。
(トラジは出番がありませんでしたが…)
リフトが安定してきたので新作機の初飛行です。
恐る恐る谷に向かって投げましたが、重心もトリムも特に調整することなく無事に飛んで行きました。
(写真はへーりん氏に撮影してもらいました。ありがとうございます。)
軽量なので弱風でもよく浮き、安定性も良いのでほぼ手放しで飛べます。
その反面、もう少し滑空比が欲しくなる場面もありました。強度的には余裕があるので、風が出てきたらバラストを積むのが翼型的にも良さそうです。
途中空中衝突で木に引っかかる場面もありましたが、無事に回収することができました。回収を手伝ってくださった皆様ありがとうございました…
今回は当日まで天候が読めない状況でしたが、無事に飛ばすことができ、楽しい時間を過ごすことができました。
企画してくださったCIVILさん、連れて行ってくださったかわうそさん、一緒に飛ばしてくださった皆さんに感謝です。
スロープグライダーを作る(完成まで)
前回→http://masahiro-ktpc.hatenablog.jp/entry/2020/09/21/014949
フィルムを貼ってリンケージをして完成しました。
機首を長めにしたおかげでバラストなしで重心が合い、全備390gでした。
フィルムはオラライトのクリアイエローを使いました。
ハッチはヒートンと輪ゴムで止める方式です。
昔見たBird of Timeの構造を真似してみました。
サーボはEMAXのES08DⅡ、バッテリーは単4エネループ×4です。
スロープでのフライトがメインの機体のため、ロスト時のことを考えてリポは使いませんでした。
無事にスロープの例会に間に合いました。
初飛行編に続きます…
スロープグライダーを作る(生地完まで)
スロープ遠征に向け、新作機を作ることにしました。
スパン1.8mのリブ組ラダー機です。
まずはいつものように2mmバルサからリブをレーザーカットしていきます。
翼型は翼根から翼端までRG15です。
・バルサ+ヒノキだけで強度確保できるように翼厚がほしい
・フラップなしで幅広い速度域を確保したいので翼厚比大きめがいい
・高速飛行優先でキャンバー小さめがいい
・そこそこ実績がある中から選びたい
という理由で選びました。
カットしたらひたすら組んでいきます。
桁は内翼が10×3、外翼が5×2のヒノキです。
ウェブは本来は繊維方向が翼厚方向になるようにすべきですが、使ったバルサが十分硬かったのでスパン方向に使っています。
後縁が直線な平面形なので、原寸図面がなくても差し金で後縁材とリブの直角さえ出せば組むことができます。
どんどん組んでいきます。
あとはカンナとヤスリで仕上げていきます。
後縁は端面を黒く塗っておいて、その幅を見ながら仕上げていきます。
サンディングが終わったら上反角を合わせ、30分エポで翼を接合します。
翼端はいい感じに延長して成形します。
主翼が一段落したので胴体に取りかかります。
側面の補強は2.5mm、胴枠は4mmのベニヤです。
(部品はこのあと作る機体の分も一緒に切り出しました。
水平尾翼はオールフライングでリンケージは内装なので、この時点で垂直尾翼の中を作り込んでリンケージまでやっておきます。
エレベータホーンは2.5mmベニヤをガラスクロスとCFロービングで補強したものです。
主翼はカーボンのダウエルとボルトで固定します。
(ここはレーザーカットの精度を信用して調整はせずに取り付けました)
あとはどんどんやすって断面を丸めていきます。角に入っている補強材が見えるまで削ります。
ハッチは20mm厚のバルサから削り出しました。
後部胴体は四角形から徐々に楕円形に遷移していきます。
ラダーと水平尾翼は原寸図の上で適当にリブ組して作りました。
部品が揃ったので仮組みしてみました。
概ね想像通りの形にできました。
この後はフィルム貼りとリンケージ作業をやっていきます。(次回に続く…)
初飛行
日曜日に初飛行してきました。
今回は@sncometに写真を撮ってもらいました!
アスファルト面でフルスロットルにすると1.5mほどで離陸しましたが、エルロンの舵度が大きすぎてロールが発散しそうになりました。
エルロンスティックの中心付近5mm程度で十分飛べてしまうので、なんとか降ろしてからエンドポイントを上下共に40まで落として再トライしました。
舵度を落とすとだいぶ落ち着いて飛ばしやすくなりました。
パワーがあり舵もよく効くのでキビキビと動きます。
心配していたエルロンサーボのバックラッシも普通に飛ばす限りでは大丈夫そうです。
(そのうち気になりそうですが…)
背面やループなども試してみました。
ラジコンを始めてから15年ほど経ちますが、この手の機体は初めてなので、アクロにはまだまだ練習が必要そうです…
いつもはハンドランチばかり飛ばしていますが、グリグリ飛ばせる機体も楽しいですね。
家にある材料でスポーツ機を作ってみる 最終回(6日目〜8日目)
今回は最終回です。
前々回↓
http://masahiro-ktpc.hatenablog.jp/entry/2020/05/16/160503
前回↓
http://masahiro-ktpc.hatenablog.jp/entry/2020/05/24/005531
6日目
キャノピーを作ります。
まずはバルサブロックから型を削り出します。
時々等高線を描いて歪みを確認しながら削っていきます。
ヒートプレス後に残したい線(カットラインなど)は普通のボールペンで、消えてほしい線はフリクションのペンで描いておくと、軽く加熱するだけでいらない線が消えてくれるので便利です。
型ができたら枠を作ってヒートプレスします。
素材はダイソーに売っているカードケース(硬質タイプ)です。
ガスコンロで加熱して、全体が柔らかくなったら一気に型に押し付けます。
テストピースを胴体に乗せてみて、形状を確認します。
違和感がある部分は型の方を修正します。
修正後の型で作ったら完成です。
7日目
主翼の下面のカバーを作りました。
後ろ側にはアウトレットをつけました。
取り付けはネオジウム磁石です。
主翼のリア側の固定ボルトの頭に磁石が当たる構造です。
次にカウルを作ります。
こちらもキャノピーと同様にバルサで型を作ります。
カウルは円筒形に近いので、ペットボトルを使って作ります。
型に輪切りにしたペットボトルをはめ、コンロで炙ります。
収縮して型にピッタリくっつきます。
これくらいまで縮んだら不要部分をトリミングします。
トリミング後に再加熱すると先端部分も型にしっかりくっつきます。
胴体にはめてみます。
イメージ通りにできました。
アクリル塗料で塗装しました。
インテークとアウトレットができたので、エアフローのテストをしました。
カウルから吸った空気がモーター→アンプ→バッテリーと順に通ってアウトレットから出ていきます。
ペラ後流をとっているので、飛行中に翼下が高圧になっても流れそうです。
8日目
最後に主翼周りを作っていきます。
まずはサーボを搭載します。
バルサでサーボマウントを作りました。
主翼に接着します。
エンドリブとウェブと上面プランクに接着します。
プランク材とマウントの木目方向が直交するようになっています。
サーボを固定します。
フロント側のねじはリブに開けた穴からドライバーを差し込んで締めます。
固定完了です。
翼厚が大きいのでホーンも翼内に収まります。
フィルムを貼ったらリンケージです。
航空ベニヤからホーンを切り出します。
エルロンの端面にスリットを入れて接着します。
取り付けるとこんな感じになります。
主翼の表面にリンケージが飛び出さない構造にしてみました。
裏面にもなにもありません。
2mmビアノ線で脚をつけたら完成です!
ノーズを長めに作ったおかげで、バラスト無しで重心を合わせることができました。
全備重量は383gです。
ちなみにスイッチはないので、下面のハッチを外してバッテリーのコネクタを抜き差しします。
ようやく完成です。
なんとかフィルムとメカ以外は買い足さずに作ることができました。
初飛行したらまた更新します。
家にある材料でスポーツ機を作ってみる(3日目〜5日目)
引き続き製作を進めていきます。
前回↓
http://masahiro-ktpc.hatenablog.jp/entry/2020/05/16/160503
3日目
モーターが届いたので製作再開です。
モーターはWMC2205 kv1500です。
2セルのリポでペラはGWSの8060を回します。
余っていた4mmベニヤでモーターマウントを作ります。
サイドスラストをつけたときにモーターがほぼセンターに来るよう、モーターマウントは少しだけ右にオフセットしています。
サイドスラストとダウンスラストの大きさは飛ばしながらナットの位置を変えて調節する構造です。
胴枠に補強のベニヤを接着していますが、はじめから胴枠をベニヤで作っておくべきでした。
次に翼胴接合部を作っていきます。
今回は桁付近と後縁付近の2点をボルト固定する方式です。
まずは目の向きを変えてサンドイッチしたバルサにプラスチックのパイプを埋め込みます。(目の向きは外側が長辺方向、内側が短辺方向です)
これを主翼の中央に接着します。
(中央のみウェブ材を分厚くしていたのはこのためです。)
今回は中央の1区間にはプランクもフィルムも貼らないので、ボルトも翼厚より短いものを使用します。
次は後縁側です。
こちらはスリーブを入れない構造にします。(ちょうどいいパイプがなかったため)
適当なバルサを接着してブロックを作り
目の向きが翼厚方向になるように接着します。
(ボルトの軸圧縮力を受けるため)
蓋をして
マイクログラス補強をしてから穴を開けたら完了です。
穴部分はスリーブを入れない代わりに、一度穴を開けてから瞬間接着剤を流し込んで内側を固め、再度穴を開け直しています。
胴体側には現物合わせで穴を開けてからナットを接着しています。(瞬着で接着後マイクロバルーンエポでフィレットをつけています)
(既に上の写真に写っていますが)ここでサーボマウントも接着します。
リンケージロッドを通し、なめらかに動く位置に調整して、ガイドパイプを接着します。
尾翼側の出口でのロッドの角度を合わせるため、胴体内部で一度クロスする経路にしています。
(側板の端面がガタガタですが、底面を接着してからまとめてやすります
リンケージの内装部分が出来たので、底面を閉じます。
現物合わせで尾翼のフィレットを削り出したら胴体は生地完です。
主翼のプランクとリブキャップ貼りもこのタイミングで行いました。
サーボがつく部分だけフルプランクになっています。
中央部は内部にアクセスするために塞ぎませんでした。
4日目
フィルムを貼りました。
Eライトの赤と白を使いました。
ここまで貼って白がなくなりましたがどこの店にも在庫がなく、主翼のフィルム貼りはしばらく先になりそうです…
5日目
胴体がだいたい出来たのでリンケージをします。
エレベータは左右をピアノ線で連結します。
尾翼側はこんな感じです。
ホーンは航空ベニヤ(ホリディの流用)です。
ピアノ線は先端をL字に曲げて通しているだけです。
サーボ側はこんな感じです。
z型のピアノ線を真鍮パイプのかしめと瞬間接着剤で固定しています。
ラダーも同様にリンケージしました。
だいたいイメージ通りに出来てきました。
主翼のフィルムが届くまではカウルとキャノピーと脚まわりを進めていきます。